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​2019/08/31

※140SS

夜陰が白に溶ける頃、逞しい腕から抜け出す。朝餉の仕度中に気付いた手首の違和感。冷静なあの人とまぐわった時、我を失い強くわたしの手首を掴んだ。あの熱に浮かされた碧眼を想い出し、わたしの臍下が撫でられる感覚に肌がざわつく。消えないで欲しい。祈りながら火照る痣にそっと唇を落とした。

お味噌汁が香る朝 甘く痺れる余韻

write:2019/08/31

edit  :2020/08/03

 

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