top of page
生きづらい。
こちらは非公式の短編ネームレス夢サイトです。
公式である原作会社および関係者様とは一切関係ございません。
“夢小説”という言葉を知らない、または得意ではない方は、このブラウザを閉じられますようお願い致します。
最低限の同人マナー、ネットマナー、対人マナーをお守りの上、公共の場でのご閲覧を避け、個人の範疇でお楽しみください。
内容によっては年齢制限や倫理観ゼロな作品もございます。
注意書きはありますが、一個人基準であることをご了承ください。
また、読了後の苦情はお受け致しかねます。
以上を踏まえ、許容範囲が大変寛大な方のみ下記の画像からお進みくださいませ。
2020/02/14
※バレンタインネタ2020
朝早く、彼女は家を飛び出して行った。何でも、バトルカフェのバレンタインデー限定のショコラを何としてでも食べたいのだとか。
「バトルカフェ、つわものどもが、ゆめのあと」
そう意味の分からない言葉を口走りながら、おれに向けたその背中が、無性に悔しくて腹が立った。けれども惚れた弱みからか憎み切れなくて、二律背反する感情に泣きたくなる。
きみはいつもそうやって、おれを置いていく。誰の心にも縛られない自由気ままさが羨ましくて、おれの心をかき乱す身勝手さが妬ましい。
そうして彼女が帰ってきたお昼過ぎ。今日は一日ずっといじけて困らせてやろうと思っていた矢先のこと。
「ネズ! ネズ見て! 限定ショコラ! すごいでしょ! ネズと食べたくて頑張って勝ち取って来たよ!」
なんて、褒めて欲しい子供のように、満面の笑みで戦利品を見せて来てさ。そういえばおれは彼女のそういうところが好きだったな、と惚れ直してしまう。
「ねぇネズ、お茶にしよう。わたし、ネズの紅茶が飲みたいな」
覆っていた氷を熱く溶かすような甘えた声を出すから、言い様に手のひらで踊らされている。そんな自分を皮肉るような歌詞が浮かんで、今度曲にしてやってもいいかもしれないとほくそ笑んだ。
「……いいですよ。それに合う紅茶を見繕いましょう」
「やった! ネズだいすき!」
鳴呼、悪くない気分だ。
From your Valentine
write:2020/02/14
edit :2021/10/22
bottom of page