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はじめて、アイツ──ネズじゃない人に抱かれた。結論として、アイツとの方が気持ち良かったし、心身ともに満たされていた、と感じる。アイツが、わたしとの行為をどう感じていたか知らないけど。アイツは、頭がおかしくなるくらい焦らしたり、わたしのことをすごく気遣ってくれたと思ったらお構いなしに穿つ時もあったり。なんというか、見た目のダウナーさから想像つかない熱いハート持ってるみたいなギャップが多いヤツだった。細い割には力もあったし、あと何より、よく食べていたっけ。めちゃくちゃ細いあの体の何処にそんな空間があるのか。一緒に食事する度に羨ましくて、いつも嫌味を言っていたっけ。......なんで、忘れようとしているのに、どうして懐い出すのか。まるで呪詛だ。わたしは一生、ネズという物差しでこれからの恋人を比べていくんだろう。本当に、いつまでも最悪なヤツだね、ネズ。

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憎い憎いは可愛の裏

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write：2020/08/30

​edit  ：2020/10/03

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