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​2020/06/16

※某方の呟きより

何があってもニコニコ。何されてもヘラヘラ。寛大過ぎるのも問題だ。今日は巷で人気だというモデルとファッション誌の撮影があったと話せば「そうなんだぁ」ライブで過激なファンが楽屋に忍び込んでいたことを話せば「大変だったねぇ」エキシビションがあるから数日家を空けることを話せば「気を付けてねぇ」きみがおれに対して怒ったり泣いたり、感情に任せるところなんて見たことがなかった。きみはいつも笑っていて、一歩引いたところからおれを見守っている。その信頼はとても心地良いはずなのに、心はどこか満たされない。どうすればおれで取り乱してくれますか? どうすればおれだけを考えてくれますか? そんなこと聞いたって、きみは困ったように笑うだけ。違う、おれが欲しいのはそんな感情じゃない。もっとおれを怒って欲しい、おれで泣いて欲しい。気持ちが昂っておれのことをナイフで切りつけてもいいし、惨めに未練がましく追い縋ってくれてもいい。面倒で身勝手な願望であることは分かっています。けれどおれは、きみに嫉妬して欲しいんです。そうして、おれだけ恨んで、おれだけ憎んで、おれだけを愛してよ。

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write:2020/06/16

​edit  :2021/06/18

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