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​2019/12/23

※140SS​

 幼い頃一緒に遊んだ男の子。妹が産まれるんだって嬉しそうな笑顔が印象的だった。わたしが遠くに引っ越してしまって、それ以来会っていない。あれから十数年。久々に踏み立つ故郷。彼は歌手になっていた。深く潜るライブハウス。満員の箱の中、熱気と歓声で渦巻く世界で輝く彼は、近視には眩しかった。​

write:2019/12/23

edit  :2020/08/01

 幼い頃一緒に遊んだ女の子。歌が上手だと楽しそうな笑顔が印象的だった。彼女がこの街から居なくなって十数年。おれは歌手になっていた。満員の箱の中、熱気と歓声で渦巻く世界で、彼女に似た女性が見えた気がした。いつもの幻影だとしても、おれの歌がいつかきみに届くことを願って、今日も歌うよ。

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